ふぇりな

千年女優のふぇりなのレビュー・感想・評価

千年女優(2001年製作の映画)
3.7
タイトルと制作陣以外、予備知識なしで観ました。
一人の女優の人生を走馬灯のように追いかけた、大河ドラマのような、いや、むしろ朝ドラのような、熱くさわやかな作品でした。

女優、俳優、役者…それってやっぱり、素晴らしい仕事ですね。いろんな人の人生を生きる仕事。人々に希望を与える仕事。14日目の月みたいな仕事。終わりがない仕事。人生を彩る仕事。…でも、その仕事は役者その人自身にとってはどんな存在なのか?その人にとっては、自分の人生の脇道でしかない。それに、役者自身の人生をそのまま描いた作品って、意外にも少ないというか、所詮は作品のための裏方でしかない、という部分もあって…それでも、人の人生には人の数だけの、作品には描き切れないドラマがある。そんなことを考えさせられた作品でした。

今監督の作品は独特の魅力があって、好き嫌いもかなりわかれそうではありますが、本作はより大衆向けな感じがしました。平沢進による音楽もさりげなく華を添えている感じでよかったですね。
こういう役者自身の人生の作品、きっとすごく面白くなると思うので、もっと増えてほしいなと思いました。
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