ナイジェルの母は料理が下手だった。しかしそんな母も病気で亡くなり、新しく家政婦のポッター夫人がやってくるが父は恋に落ちてしまう。父の愛情をめぐってポッター夫人と料理で対決するが…
イギリスではジェイミー・オリヴァーと並ぶくらい有名な料理人ナイジェル・スレイターの自伝がもとになっているノンフィクション。
母は料理が下手なためいつもトーストを出しそれにイライラする父、というような食卓…しかも母の代わりに料理をしても大して褒められるわけでもない。
料理は「おいしい」と言われたくて作り、家族で囲む食卓は本来喜びで溢れるものなのに、その記憶が無いナイジェルが最終的に料理人になったのは自分の"好き"をとことん追いつめたからだと思う。
家族に応援されなくても炭鉱の町でダンサーを目指した「リトル・ダンサー」とちょっと似てるところがあって、結局自分の人生は自分で切り開くしかないのだ。でもポッター夫人なりに距離を詰めようともしてたのに結末は少し悲しい。
Netflixで配信中の隠れた良作でした。
