ベビーパウダー山崎

クリス・ファーレイはトミーボーイのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

2.5
世界が大変なことになっているのに、ひとり部屋に籠ってクリス・ファーレイのバカ映画を見ていると社会から見放された気がする。生きていればアダム・サンドラー組のデブ担当だったはずのファーレイ(いまはケヴィン・ジェームズがその役割)、知恵遅れのデブがその純粋な良心から難題を解決していく…定番の人情喜劇。東宝でフランキー堺でも入れ換え可能。
バカしかいないのに、好きなマスに止まれる人生ゲームなみにトントン拍子でうんざりしていたが、すべてが終わり、ファーレイが死んだ父親に語りかけると止まっていた舟が動き出すラストは、ドラッグであっさり急死したファーレイだからこそなんとなく寂しい気持ちに。悪役をひとり引き受けたロブ・ロウが友人ファーレイのためにクレジットなしで出演しているのもいい話。デブのコメディアンは早死にするか問題起こして表舞台から消えていく哀しき運命。