ベビーパウダー山崎

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

3.0
これだけ老いてもバカでかい規模でアメリカ映画を撮れる作家はスコセッシとリドスコぐらいしかいないんじゃないかな。スコセッシ映画のディカプリオは間抜け面しか見せていない。ディカプリオよりデ・ニーロの方が魅力的。そのサークルを支配し、やがて潰れていく権力者。馴染の役だが、スコセッシと組んでるデ・ニーロはいまだ輝いてる。
それにしても長い。FBIが出てきたあたりから段々と退屈に、その退屈は正義とイコールなわけで、ブレンダン・フレイザーのくだりとか全部いらないと思うけど。
火薬量多すぎで家をまるごと吹き飛ばす爆破からの肉の破片は良かった。ただ、ディカプリオとデ・ニーロのキチガイな暴力が、もっともっと見たかった。その暴力を見世物にできない歴史的な背景があるのはもちろん承知ですが。シリアスな面構え、大事ですよねえ、誰も傷つけないように、ああそうですか。いきなり分けもわからず難癖つけて殴りかかりブチ殺すような表現は絶滅するしかない。来世の表現に期待しよう。