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悪魔のmareのレビュー・感想・評価

悪魔(1972年製作の映画)
4.0
いよいよ臨戦態勢に入ったズラウスキーの狂気的、官能的なディストピア。彼にとっては祖国ポーランドは地獄に見えていて、各々に宿る悪魔が時と場所を選ばず発露している。みんな何かに取り憑かれたように数え切れないほどのたうち回り、殺しが起き、ロケーションは次々に変貌し、収拾がつかないほどの混沌になっていて前作よりもアクション性が非常に高くなっている。タブーを恐れない歯止めの効かない作風、こうして着々とポゼッションに接近していてニヤニヤしてしまう。話の細かい部分はいつも通り見失う部分はあるんだけど、唯一無二としか言いようのない映像世界で、ゴリ押しされ続ける無茶苦茶なパワープレイに病みつきになってしまう。
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