ひば

この庭に死すのひばのレビュー・感想・評価

この庭に死す(1956年製作の映画)
4.6
わたしこれすき!パーティーを紹介するぜ!罪を被せられた余所者ならず者、金がほしいだけなのに巻き込まれた娼婦の姉ちゃん、姉ちゃんと結婚したいだけなのに罪を被せられた良いじいちゃん、喋れないけど逞しいじいちゃんの娘、彼らを庇った神父様。深い森で先にねをあげるのは誰かな!ほんとに面白かった。なんだこのメンバーは?になってからのツイストがすごい面白い。前半での会話劇から理解する境遇や負傷度、どんな人生を送ってきたかで運命が決まる。血縁が一組だけいるのもきいてる。後半は音楽なし、森の静けさしかない。皆疲れて話せなくなる分どんな些細な行動も見逃せなくなる。蛇や聖書のシーンはもちろん、前半でとんとんと道に従って階段を降りてくる火もかわいくてよかった。
あれじゃんポンジュノ大先生が言ってたお手本みたいな映画。「明らかな悪党も天使もいない映画で、みんな適度に悪く、適度に善良で、適度に卑怯で、適度に正直な人々がもつれて破局に至ります。私たちがニュースを見るとき、結果だけ見ます。それは誕生日パーティーの芝生の上で起きた結果だけです。でもそこには私たちが簡単に察知できない長い脈絡があるんです。映画はそんな結果に達した微妙な段階を2時間にわたって追っていける、それが映画の力ではないかと思う」
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