誰も救われない地獄がそこにはあった。
関心領域が公開直前という事で、いわゆる戦争ドイツ系の映画を観ようと思い立ち、これをチョイスしたわけだけれど、これはかなり心にズシンと来るなぁ…。
冒頭の格言もそうなんだけれど、子供は良い意味でも、悪い意味でも純粋なんだよね。目にしたもの、匂いのするもの、聞こえるもの、それが真実だと思い込んでしまう。まさかこんな結末に至るとは🥲
特に母親の様子を見ていて辛かったな。完全板挟み。夫の仕事と、息子の気持ちの両方に応えようとしていて、精神的に壊れちゃうって心配になったくらい。足の治療をしたパベルに対して感謝の言葉を伝えるほどには、やっぱり人間としての心があったんだよな。そう考えてみるとみんな被害者だよなぁ…あの部下も、姉も、あの父親でさえも。