すごくよく丁寧に作りこまれた映画だと思った。
時代背景として「そこはどうなんだ？」って点もあったけど
高圧電線の付近は監視がいないのか？とか
収容所側の子供はあんなにズル休みしてていいのか？とか
とかく色々な比喩をしたものだろうかと思える部分が多く
考えさせられた映画ではあった。
姉弟に先生が付くが、それが洗脳の一部のようにも見えて
ナチスの洗脳に添ってしまう姉と
ソレに対して違和感を感じる弟の対照的な感じとか…。
奥さんは知らずにいたことでただでも心労が酷かったのに
収容所でのガス室の実態を知って否定的だったり。
その他にも知らない事とかもあったので新鮮だった。
母親が反逆者の場合は報告不要だが
父親が反逆者の場合は報告が必要で危険分子扱い、になるのか？
父親が所長だったからなのかユダヤ人を小間使いに出来たり？
子供にとっては何も考えず、冒険の延長だったんだろうが
映像で見た楽しそうな雰囲気とはなにか全然違うと気付き始めたり
最後の怒涛は緊張感も凄かった。
そして結局父親はあの後どうしたんだろうか。
そのまま割り切って所長として仕事を続けるんだろうか？
それともなにか父親の中で変化とかあるのだろうか？
反対に我が子をたぶらかした悪としてより迫害するのだろうか？
子供の目からみた、というよりは
「無知の目からみたアウシュビッツ」として面白かった。
