きんゐかうし卿

処刑惑星のきんゐかうし卿のネタバレレビュー・内容・結末

処刑惑星(2009年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

 


自宅(CS放送)にて鑑賞。日本劇場未公開でS.カローラ監督の長篇デビュー作、原題"Hunter Prey"。気温46℃、33時間の昼に夜は5時間と云う謎の惑星での追跡劇。カウントダウンを重ね、“クリア”と呼び掛ける通信機との遣り取り等、飽きさせない工夫は随所に見られるが、間延びした感は否めない。博愛主義的でチープなオチも失笑レベル。但し、時間経過と共に違った表情を見せる砂漠と青空や小道具等の出来は決して悪くなく、思い切り物語は無視して、音量を絞って環境ビデオの様な感覚で画のみを愉しむのも良いかもしれない。50/100点。

・シドニア星人達は『第5惑星('85)』に登場したドラコ星人を彷彿させる外観である。常に携帯するジャックを差し込む通信機は、ローテク感があり親しみが持てた。彼等の宇宙船から立ち昇る黒煙は、タイヤを燃やしたものらしい。

・撮影は、『タイタニック('97)』や『トロイ('04)』、『バベル('06)』等でも使われたメキシコ最北のバハ・カリフォルニア州にて、本篇と同じ順に撮影された。“カルザ”中佐を演じたI.C.シングルトンJrはたった一日だけエイリアンのメイクアップをした。それ以外のシーンは、全てヘルメットを着用して撮影された。

・“ケンタウリ7”及び歩兵を演じたD.ポワチエは、C.バートラム扮する“オリン・ジェリコ”と自身の擬斗の全てを自ら振付した。脚本・アートディレクション・プロダクション・デザインを兼任した監督は撮影中、つま先を骨折したと云う。尚、当初のシナリオでは、追手として“ケンタウリ7”ともう一人の相棒がいたが、演者が出演をドタキャンした為、急遽、現場で監督はシナリオを変更し、自らが“スリャク”役としてカメオ出演する羽目に陥った。

・鑑賞日:2018年12月26日