きゃんちょめ

ガール・ネクスト・ドアのきゃんちょめのレビュー・感想・評価

ガール・ネクスト・ドア(2004年製作の映画)
4.0
【問題解決についての映画】

この映画の中に、「僕はプロブレムソルバー(問題解決屋)だ。だから僕に考えさせて欲しい。」と車の中で主人公が発言するシーンが出てくる。たったひとことだけ、このシーンだけで、この映画には、見る価値がある。なぜならば、「高校生というのはひたすら数学や国語や物理の問題を解いてきたやつらで、彼らはまだ何者でもない」と一般人は基本的に思っているからだ。しかし、実際には、この高校生が自分のことをプロブレムソルバー(問題解決屋)だと名指したように、彼らは問題解決を職業としている人種である。しかも、自分のことをプロブレムソルバー(問題解決屋)だと規定することそれ自体が、この映画の中のあのシーンでは、ひとつの問題解決にもなっているのだ。あたかも主題のひとつに見える性教育の問題だけではなく、問題解決とは具体的にどういうことをするのかということ自体を教えてくれるという点でも、この言葉の真の意味で、この映画は教育的な映画である。この映画は、見終わったあとに、ジワジワと、良さが分かってくるタイプの映画だ。見て損はない。
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