光

メカニカルの光のネタバレレビュー・内容・結末

メカニカル(2009年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

尋常じゃないほどつまらん!
超一流のスナイパーの任務を描いた作品のように宣伝されているがまったくそのような場面がない。
大筋は、母親との約束で自宅にプールを作るための資金を得るために暗殺の依頼を受けた主人公だったが、その暗殺の標的が誰だかわからないために、標的がいると思われる漁業の家族経営している職場に潜入するという話だった。
補足しておくと主人公はかつて軍で優秀な狙撃技術を買われて暗殺任務を受けていたらしいが任務内容に嫌気がさして脱退しているという過去を持っている。
そこら辺を回想シーンとして途中途中で挟み込まれて説明しているのだが唐突な上に不必要な説明が多くて逆にわかりにくいことになっている。
現在と過去の映像を交錯させて主人公の心理描写を構築しているつもりだろうが複雑で意味不明。
もっとシンプルな構成にするべきだった。
暗殺シーンも過去の映像だけでしか観ることが出来ず、しかも狙撃の腕がいいと言われる割に狙撃シーンが描かれない。
本筋とも言える現在の場面は終始漁業の人たちとの交流や人間ドラマに徹して暗殺任務中にはまったく見えない。
そもそも暗殺の標的が誰かわからないから自分で探してくれという放任的な依頼をする時点でおかしい。
しかも暗殺任務を遂行したのかどうかよくわからないまま終わってしまっている。
もはや何がしたかった映画なのかわからない。
主人公が超一流のスナイパーだったという設定がなんの意味も成していないというところが絶望的に酷い。
そのうえストーリーに起伏も山場も無く、なにを描いているシーンなのかさえも判別できないほどどうでもいい場面が展開される。
ここまで最後まで観るのが苦痛になるつまらなさの映画はそうそうないだろう。
言うまでもないが、日本のジャケットデザインおよびタイトルは『メカニック』に便乗しているが本編には『メカニック』要素は欠片もない。
いろんな駄作を観てきた僕でさえも褒めるポイントが一切ない本物の駄作だこれは。
光