カトキチ

THX-1138のカトキチのレビュー・感想・評価

THX-1138(1971年製作の映画)
5.0
ジョージ・ルーカスのデビュー作。興行的には失敗したが、フランク・ダラボンや同世代の映画監督たちに影響を与えた低予算SF。とても暗く、とても静かなSF映画であり、コッポラがその才能を見込んで製作が開始されるが、それがなんと『2001年宇宙の旅』が公開されてから一年後の1969年というのだから驚く。当時アメリカン・ニューシネマの台頭がきており、テーマ的にはその系譜に位置づけられるものの、いかんせんその作風は早すぎた。日本では未公開だったものの、ルーカス自身『スター・ウォーズ』でその名を轟かせ、その後テレビ放映やソフト化で日の目を見る。カルト的な人気を誇り、「ガタカ」、「アイランド」、「マトリックス」など後生の影響も大。スピルバーグも「今まで見た中でも屈指のSF作品でこれ以降のSF映画に多大な影響を与えた。『ブレードランナー』の短いロングショットの連続は間違いなくこの映画からだよ」と語っている。ちなみにこの作品。「しんぼる」にも似てたけど、松本人志は絶対にこの映画観てないよね?
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