ルチル

もののけ姫のルチルのレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
4.8
映画館で見たとき、祟り神の恐ろしさに身がすくむという感覚を初めて味わいました。
その後、何度もテレビで放映される度、もう何度も見たしな、でも最初だけ見ようかな、なんて思いながら結局、最後まで正座して見入ってしまう。

人と自然、生きていく上で人間として大切にしなければならないこと、考えなくてはならないこと、言葉にするとなんだか陳腐だけれど、その想いが込められ、この映画を通してとても大切なことを伝えようとしているとヒシヒシと感じ、受け止めなければと見入ってしまう。

タタラ場にいる女の子たちが、エボシさまが当身で気絶した時に、一斉に駆け寄って行く様子を見て、普段は威勢のいい彼女らがそれまでどんなに辛かったか、エボシによってどんなに助けられたことか、その一場面で涙が出ます。
森を削り、動物を殺し、シシガミも恐れず、敵は人間でも容赦なく殺す。
エボシが悪いと言い切れれば、どんなに楽か。

必ず見てほしい不朽の名作。
宮崎駿はやはり凄い。
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