わたもち

もののけ姫のわたもちのレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
4.5
全コダマが震えたジブリ最強の傑作。

ジブリ特別上映初日、仕事終わりにレイトショーで。このところ、映画館はスタッフ以外ほとんど人の姿が見られず客数も最近で一番多かった『ストーリーオブマイライフ』ですら15人くらいだったが、今回は平日にも関わらず30人程入っていた。このあたり、やっぱりジブリはビッグコンテンツなんだなあと実感。

昔から本作然り、ジブリ作品は正直あまり好きではなかった。どうも周囲の皆があまりに口を揃えて絶賛して神格化されて期待値が限界突破したのと、子どもの頃はジブリの絵が苦手だったのが相まって、ずっと苦手意識を持っていたのだ。

今回、大スクリーンで観て、正直ただただ圧倒されるばかりだった。
まずもう、冒頭でガッツリ心掴まれる。壮大かつ美しい神秘的な音楽と息を呑む臨場感。
ストーリーも奥行きがあってメッセージ性も満点で、登場人物が皆魅力的なキャラクターばかりで全く飽きない。

アシタカまじ王子…かっけえ。
サンかわいい…はじめてジブリのヒロインに惚れた。
エボシの姐さん美しい。強い。
そしてモロの君、ヤバい。美輪明宏がヤバすぎる。一瞬で美輪さんと気付いたが本当に人間離れしていて、この人が話すシーンの緊張感が凄い。
「貴様にサンが救えるか」はもはや名言。

エンドロールで吹替陣を知り驚く。
サンが石田ゆり子だと全く気付かず。余計好きになる情報ですやん。
エボシはまさかの田中の裕子のおばちゃんだし、森繁久彌に小林薫、西村雅彦…と豪華。

それにしても凄い。本当に凄い映画だった。しっかし、これを子どもの頃に観て感動した皆のセンスや感受性に心底感心するとともに自分自身の見る目の無さに心底がっかり。

あと忘れてはいけないのが音楽。
流石の久石譲。映画の雰囲気に溶け込んでいる見事な音楽。
そして米良さん、なんちゅう美しい声なんだ。


「生きろ。そなたは美しい」

はあ、、、苦手どころか大好きな作品になりました。
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