…とてもよかった。
かなりの余韻沼映画だった…
余命わずかのシングルファーザーが息子の里親を探すというシンプルな話で尺も90分と短いので観やすい。
が、観やすいからと言って内容が薄いわけでは全く無くて、むしろ観る者に考えさせる奥行きや余白もある作品で、90分でここまで描けるんだと感心したくらい。
何が良いって
お涙頂戴仕様には全くせずにありのままをもはやドキュメンタリーかと見間違うほどに淡々と描いている点。だからこそ余計なノイズも無く、まるで自分もカウンセラー?スタッフ?の一人になった気分でジョンとマイケルを見守っているかのような、それくらいの没入感。音楽も主張控えめでしっかり沼に浸れる感じでよかった。
父親ジョン役のジェームズ・ノートンはかっこいいし焦燥感に駆られつつも我が子のために奔走する紛れもなく良きパパを熱演。
びっくりしたのが、息子マイケル役のダニエル・ラモントくん。かわいいし演技があまりに自然で上手い!
里親候補にたくさん会うジョンとマイケル。
たぶんみんなこの人、ってなりましたよね。
後半出てくる言葉が全部薄っぺらい外面だけの夫婦には反吐が出そうになったけどああいう人もホントにいるんだろうな…(そして当事者は無意識なんだろな…)
ラストの持っていき方、とても好き。
マイケルの成長に父親目線で感動して涙出る。まさか押しボタン式信号に涙腺崩壊を誘導されるとは。ラストカットが最高すぎた。
追記
他人のレビューを読んで涙がこみ上げてくる作品は久しぶり。