わたもち

オッペンハイマーのわたもちのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.5
一番好きな映画監督は?と聞かれると迷わずクリストファー・ノーランと答える自分には日本公開までが本当に長かった。

ノーラン作品は毎回見終わった後、「ありがとう」が最初に出てくる。ノーラン作品をリアルタイムに、しかも多感な年頃に見れるこの人生に感謝しかない。

以前にNHKの大好きな番組「映像の世紀」でオッペンハイマー回を観ていたから彼の大体の人生は知っていたけど、それでもあまりもの登場人物の多さと交差する複数の時系列にはさすがに脳のスループットが追いつかず…

『インセプション』や『インターステラー』『テネット』のような今まで見たことの無い、思いつきもしない世界を見せてくれるという類の作品ではないが、良い映画を見たという圧倒的な感慨が残る。傑作なのは間違いはない。

キリアン・マーフィーの演技、特に原爆の開発に成功してからの葛藤を抱え始めてからの表情や顔つきがリアリティありすぎてすごかった。オッペンハイマー本人にも似てる気がしてきた。
40過ぎても相変わらずかわいくてかわいくて一生推し確定のエミリー・ブラントの演技もめちゃくちゃ良かったし、マット・デイモンも、その他多くの人物が登場するけど皆良かった。ロバート・ダウニー・Jrがこんな憎たらしいオッサンに見えるなんて。アインシュタインは似てる(戦場のメリークリスマスのローレンス役の人と知ってびっくり)し、トルーマン役がまさかのゲイリー・オールドマンなのも笑った。豪華。
唯一そこまでおつぱい出す必要あった?感を覚えたのはフローレンス・ピュー。先端写ってるのが理由でR指定受けてたりインドや中東とかではCGで隠されてたりするのを聞くと、多くの人に観てもらうためにも、キャラ自体は必要としてもそこまで身体張る必要は…みたいなのはちょびっと感じた(逆にそれくらいしか気になるのが出てこないという褒め言葉)

あとは長崎広島への原爆投下の直接的なシーンが無いという点。ここはもうノーランが言及してるとおり、この映画はあくまでオッペンハイマー主観の伝記映画だという前提と、オッペンハイマー本人も原爆投下はラジオで聴いて知ったのであって現地を見たわけではないという事実を踏まえると納得。


長々と書きましたが結論、ノーラン監督大好きです。気早いですが次作楽しみにしてます。次はまた見たことない、トチ狂ったSFでお願いします🥰
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