ゴシちゃん

おとし穴のゴシちゃんのレビュー・感想・評価

おとし穴(1962年製作の映画)
3.9
勅使河原宏監督と安部公房原作脚本コンビの第一作。
ATG映画の第一作でもあるそうです。1962年作品。

炭鉱を抜け出して、町から町へ夜逃げしながら生活している2人の男とその子供。その男の一人(井川比佐志)が主人公です。
そこへ何故か白い男(田中邦衛)が登場し主人公を殺してしまいます。
殺された主人公は、幽霊になって自分が殺されてしまった理由を知っていく事となります。そんなストーリーです。

公開時にはこの主人公殺害事件の背景等に、底知れぬ怖さやリアリティーがあったと思いますが、さすがに54年前の作品ですので社会状況も現代とは大きく違う為か私はあまり怖さを感られず、少し古いかな~という印象を受けてしまいました。
しかしストーリーはよくできていると思いますし、怖くなるような子供の目線、つかめないハガキ等、随所にハッとさせ印象に残る演出、独特な武満徹の音楽も魅力があり大変面白く観賞することが出来ました。
作品としての完成度は高いんじゃないでしょうか。
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