ユースケ

エレクトラのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

エレクトラ(2005年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

本作は【デアデビル】のヒロインだったエレクトラ(ジェニファー・ガーナー)を主人公にしたスピンオフ作品なのですが、【デアデビル】がコケてしまったので、作品単体で勝負しようと、デアデビル(ベン・アフレック)の姿はおろか話すら登場しないガッカリな一本。せめて【デアデビル】でブルズアイ(コリン・ファレル)に殺された彼女がどうやって生き返ったかくらいしっかり描いて欲しかったです。

とにかく、ストーリーもキャラクターも演出も全てが激薄。せっかくストーリーに深みを出せそうなエレクトラのトラウマを匂わせる強迫性障害描写や回想シーンの伏線は投げっぱなし。ボブ・サップを筆頭にアッサリ殺される四人の刺客、無意味な片言の日本語の会話やここは俺に任せて、先に行け展開、弾除けシーンやネオとモーフィアスの修行シーンを再現した中途半端な【マトリックス】へのオマージュ、理由なき勝利、突然のキスなど、ツッコム気にもなれないアラが盛り沢山。
いにしえから続く善と悪の戦いに決着を付ける最終兵器を悪の組織が簡単に諦めるとは思えないし、息子を殺された父親は復讐に来るとしか思えないのに、「もう追っ手はいないわ」と言い切るエレクトラはイカれていると思いました。

みどころは、悪の忍者軍団ザ・ハンドの首領ローシを演じた【リトルトウキョー殺人課】や【ライジング・サン】など、トンデモ日本に愛された男ケイリー=ヒロユキ・タガワと善の忍者軍団チェイストの首領スティックを演じたゾット将軍ことテレンス・スタンプのキャスティングくらい。
動物の刺青から動物を発射する人間動物園ことタトゥーも結構頑張っていたと思います。

それにしても、未来を見通し、死者を蘇生させる悟りの境地をキマグレと名付けるネーミングセンスはヤバイ。