きりん

黒い十人の女のきりんのネタバレレビュー・内容・結末

黒い十人の女(1961年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

テレビ業界で働く風松吉(船越英二)は妻がいながらも多くの女性と愛人関係にあった。妻と愛人はお互いにその存在を知っておりみんなで風松吉を殺す計画を立てることになる話🖤💐

バカリズム脚本のドラマ版を観ていたのでずっと観たかった本作。バカリズム版のは息子の船越英一郎が演じたことも面白かった。不倫は遺伝するのか🤣


普通不倫と言うとドロドロとした愛憎劇を想像するが本作の主人公の風は息をするかのように不倫を繰り返す。しかも職場の周りの近い人間ばかりとあったその日に甘い言葉をかけてものにする。
昔靴下を履かない男が言っていた不倫は文化だを地で行くかのようだ。飄々と振る舞い、いい加減でのらりくらりしてるようだけどこんな男だからか放っておけないと思わせるのかな。

こうして妻と愛人同士10人は風を殺してしまおうと画策するんだけど、この計画を愛人の一人が風にばらすというのがシリアスな展開を見せながらもコメディをみているように感じてしまい面白くある。
妻の山本富士子が美しくて肝が据わっており
「誰にでも優しいってことは誰にも優しくないってことよ」が名言です✨
10人もキャラいるのに触れられるのは半分であとはモブキャラ化してる部分はちと残念ではあった。

冒頭へと繋がるシーンで違和感だったことも回収されるのは上手い。


ラストのオチが秀逸で女性を物のように扱いしっぺ返しとなり物として扱われる姿がゾッとする。殺すってこういう意味だったのかと😱
きりん

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