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ストレンジャー/謎のストレンジャーのtransfilmのレビュー・感想・評価

4.1
6本目のオーソン・ウェルズ監督作品。
公開は1946年なので、戦後間もないころの作品です。

この映画なんですけど、「市民ケーン」や
「偉大なるアンバーソン家の人々」のような作品ではなく、
戦後ならではの題材を扱ったサスペンス映画でした。
個人的には、ちょっとヒッチコック監督っぽいと思った。
サスペンス好きとしてはかなり面白かったです!。
特に最初の1時間がかなり良かったです。
後半30分は、まるで尺を縮めようとしたかのように、
ちょっとだけあっさりしてたかなとは思った。
が、それでも面白さとしては十分だと感じました。

まだ若い頃のオーソン・ウェルズが俳優としても
出演しています(結構出番多いです)。
僕はオーソン・ウェルズは、
今まで観た映画の中身と、あとこの人の風貌からして、
絶対に疑い深い人で、物事の裏をみようとする
性格なんじゃないかな・・?と感じます。
少なくとも、人の意見をそのまま鵜呑みにするような人にはあんまし見えないです。

そんなオーソン・ウェルズがサスペンスを撮ると、
そりゃあ絶対面白くなるはずと思います。

1946年が実際にどういう時代だったかはわからないけど、
戦後1年以上たってるんだから、市民の中では「平和」が
浸透してきていたころなんじゃないかな・・

という予想をすると、
そんなときにこういう映画を撮るところが、
やっぱりイメージ通りのオーソン・ウェルズです。

この映画には
マイネーム・イズ・オーソンウェルズ・・
の決め台詞がなくて残念です!
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