このレビューはネタバレを含みます
バンドマンなら誰もが知っているであろうセックスピストルズの話。シド・ビシャスとかすごい流行った。この映画のよいところは、随所にアメコミみたいな挿絵を入れて、分かりやすくコミカルに説明しているのがよい。
随所に当時のコメディの映像を絡めてきているのも、彼らとマルコムの間の心情がより浮かび上がってきてよい。
パンクとはなにか？という概念を知るために、NANAやら椎名林檎やら、そういったものが好きな人には見ていただきたい映画。考えさせられる映画だと思う。
単純にカッコいいからではなく、服装も貧困が故のアレンジだったり、当時のイギリスの情勢による反骨心の現れだったり、それを音楽で、行動で表した彼らは当時にとっては衝撃的かつ若者の憧れとなったのだろう。そしてシド・ビシャスは一見どうしようもないジャンキーだが、恋人やマルコムとの関係を見ると可哀想にも思えてくる。常に抗っていた。常に戦っていた。パンク的生き方とは言え、可哀想だなぁ、と、シドに対してはそう感じた。
パンク好きな人のバイブル的な映画にしてもよい映画なのではないだろうか。
