Yukiko

永遠の僕たちのYukikoのレビュー・感想・評価

永遠の僕たち(2011年製作の映画)
4.0
2019年8月1日
『永遠の僕たち』 2011年制作
監督、ガス・ヴァン・サント。
他の監督作品に『プライベート・アイダホ』『ミルク』
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』がある。
この監督さんの『小説家を見つけたら』に興味。

イーノック(ヘンリー・ホッパー)の趣味は知らない人の
葬儀に参列すること。
ある日、葬儀会場で係員に見とがめられ、そこをアナベル
(ミア・ワシコウスカ)に助けられる。
癌病棟の職員だというアナベル。
イーノックは叔母と二人暮らし。
両親は交通事故で亡くなり、学校はケンカをして退学。
友人は日本の特攻隊員のヒロシ(加瀬亮)という幽霊のみだ。
アナベルの姉はイーノックの境遇を不審に思うが、
イーノックとアナベルはハロウィンの祭りを境に恋人同士
になる。 が、…………


不思議な空気感。
主役お二人の透明感、個性と言うより独特の空気感、
そのようなものが漂っています。
イーノックはやんちゃなボク、という感じはありますが、
まだまだ若い高校生頃の設定。
その彼の臨死体験。
死んで、あの世に生きそびれたヒロシ。
そして、アナベルはこれから死ぬ人。

死を前にして悲しい話のはずが、まるで悲しくない。
涙も出ない。
でも、じわ~と包み込むものがある❤

イーノックが臨死体験を語る時、川とか花畑とか虹とか
言うのだろうなと思っていたら、何も無い、真っ暗
と言う言葉に、これが真実に違いないと納得。

しかし、後3ヶ月の命にしては、随分元気だな。
でも病気だからと苦しんでばかりだと、ストーリーが
進まないしね。
病気ものにしては一風変わっていて、悲しくなく
じわじわくる包み込む何か。
人を看取って送り出すとき、こういう気持ち?

控えめな音楽が情感をかき立てる。
エンドロールの曲もいい♡
Yukiko

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