あ

ガートルード/ゲアトルーズのあのレビュー・感想・評価

4.5
またまた非常に手堅いカメラワークの映画で、時々意識が飛びかけましたが、壁に映ったゲアトルーズの影が服を脱いだり、蝋燭を灯すとゲアトルーズが鏡の中に現れたりと、こちらの目を捉えて離さないシーンが多々ありました。

中でもラストは衝撃的で、書斎で学生時代の友人と自身の愛について語らった後、椅子と小さな机以外何もない居間の向こうへ友人を見送って、何度も手を振り、そして友人の影が消えると、少し微笑みながらゆっくりと書斎の扉の向こうへ消えて行くゲアトルーズ。孤独の中にありながらも、自らの愛をものにした女の死がそこにあるようで、忘れられないシーンになりそうです。
あ