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エピデミック〜伝染病のpikaのレビュー・感想・評価

エピデミック〜伝染病(1987年製作の映画)
4.0
ラストのあれは一体!?笑
しつこい長回しがシュール過ぎて笑ってしまった笑
トリアー作品は興味深く面白いとは思うんだけど好み的には全く受け入れられないタイプと言うのか、見るのがなかなかしんどい作家なんだけど、この作品は始まった瞬間からビビビ!ときた。なんでなのか全然わかんないけどすげー好き!
画質の荒いモノクロの質感からストーリーや演出まで何もかも好み。
あと若いトリアーがイケメン…なんなの笑

年月かけて書いた脚本のデータが飛んだから急遽5日で「エピデミック」という新たな脚本を書くことになり、トリアー自身が主演して脚本家も一緒に本名で出てくるドキュメンタリー風な構成になっていて、途中で執筆中の映画がイメージ挿入のように出てきつつ、映画の中で起きる伝染病が現実にもリアルタイムで蔓延していく。
映画の影響だとか、伝染病の比喩だとか色々深読みできる意図がありそうだけどどーでも良いっつーか、ただただ目の前に繰り広げられる映画そのものがめちゃくちゃ面白くて非常に魅力的なので、考えてるより映画を楽しむことに夢中になっちゃって満足した笑

どこがどう、とか全く説明できないけど劇内映画のシークエンスなどタルコフスキーぽさがあって、オマージュしてるのかなと思うような画作りと音楽と音響効果で、似せてるいやらしさは全くなく自分なりの個性にアップデートしてる感じて良い塩梅。

評価もイマイチパッとしないし題名もなんだか微妙で全く期待してなかったんだけどトリアー、こんなの作ってたんだ!と嬉しい驚き。
初期に作家性を定めず実験的に色々作っていたみたいなのでもう今作のような作品は拝めなさそうなのは残念。
面白かった〜
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