このレビューはネタバレを含みます
さすがの演技力だけでコメディとして楽しめる作品。
しゃべると死ぬという設定と
そのために起こる細かなコメディはよくできているのだが
中盤の筋を進めるための「仕事の目的」のヒキが弱い
(絶対に失敗してはいけない感が薄い)
ので、だれてしまうのがもったいない。
死ぬことと比べたら
会社をクビになることなど些細な問題なので。
仕事もうまくいかないと
死の問題の解決が遠のくので
なんとしても契約をフイにしてはいけない
等の状況ならばもっとハラハラできたような気がする。
また、
しゃべると死ぬしかけの設定法が極めて観念的なので
科学的に論理的な理由がついていたほうが
ハラハラできただろうと思う。
アメリカ文化的にはこのような設定で十分なのだろうが
僕自身は藤子・F的な「すべてを科学にこじつける」手法が好きなので。
クライマックスの一番の見せ場は妻と激しくやり合うシーンになるだろうと予想しつつ見たが、
実際にやり合った相手役は部下の男だった。
いい加減に見えていざというときにいいヤツ。
※スターチャンネル2014年放送にて。字幕。ノーカット。2023年に視聴。