Yukiko

プロポジション -血の誓約-のYukikoのレビュー・感想・評価

プロポジション -血の誓約-(2005年製作の映画)
3.8
2021年5月23日
『プロポジション ―血の誓約-』2005年オーストラリア・イギリス製作
監督、ジョン・ヒルコート。
他の監督作品に『欲望のバージニア』『ザ・ロード』がある。

19世紀後半、オーストラリア。
アーサー(ダニー・ヒューストン)、チャーリー(ガイ・
ピアース)、マイク(リチャード・ウィルソン)のバーンズ
3兄弟の内、末っ子のマイクはギャングの弟として警察に
捕らえられ留置される。
警察署長のモリス・スタンレー(レイ・ウィンストン)は、
次男のチャーリーに
「長男のアーサーを殺せば、チャーリーとマイクは自由の身
にする。9日間待つ」と命題(プロポジション)を
持ちかける。
アーサーは山の奥の洞窟にいて、「犬の男」とアポリジニの
人々から恐れられている。
チャーリーは兄のアーサーを求めて旅に出るが、アポリジニ
から弓を射られる。



原題『THE PROPOSITION』。

結構、悲惨な映画だ。殺しの描写が酷過ぎる。
アーサーの殺し方が有無を言わさず、残忍。
鞭打ちの刑もひどかった。

その中で、警察署長の妻、マーサ役のエミリー・ワトソンさん
が一人おとぎの国の人みたいに浮いている。
そういう役。

悩む警察署長に、柔らかく女性らしく、甲斐甲斐しく乙女
チックにお相手するマーサが、なんとも浮世離れしていて、
変なようでもあり、そこがオアシス、救いの映画のよう
でもある。

しかし、次男のチャーリーがアポリジニに射抜かれたのは
心臓の上?横? 
的が心臓に当たったに違いないと思っていたら生きているもの
だから、家族でどこに当たったかを推察し、当てっこした。
微妙だ。
でも、主役だもの、そんな簡単に死ぬわけないわよね。

オーストラリアの広大な風景が心地良かった。
今にも、砂が飛んできそうな乾燥したリアル感があった。
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