このレビューはネタバレを含みます
原監督のカラフルなのか?
2011年5月17日 16時54分レビュー。
制作サンライズほか。原作森絵都、脚本丸尾みほ、制作フジテレビジョン他。監督原恵一。
「クレヨンしんちゃんモーレツ大人帝国」で一躍飛び出した原監督。そんな原監督の最新作、「カラフル」ん?中原監督の邦画であったような?印象。
象徴的なジャケット、中学生、死、ピュア系輪廻系物語すなわちもう一度人生見つめ直す系物語?の予備妄想。すけるキャプラ監督の「素晴らしき哉、人生」の影。特徴あるキャラクター。新作鑑賞となりました。
なるほど。
非常にあるある的な枠にはめ込まれたというか、
昔自分がどっかで見た風景というか、
昔テレビで見た道徳教育テレビ「なかま」や「中学生日記」のような表現に見えました。
カラフルだけにやけに表情が乏しい人間の表情
薄暗く統一感ある暗い色使い
一方、その人間を取り囲む舞台、装置、自然、食べ物の細かなカラフル具合、
ここにあざとさを私はみてしまいます。
「だって題名カラフルでしょ!」いかにも光る、自然と食べ物!おいしいといわせる何かという感じ。おいしいの為のエピソードが弱く見えます。
また、生きてこない自転車、走る描写もなんか中とはんぱかなーと。
劇中非常に大事な場面なんですが、自転車のシーンは、坂を登ってんのか、平地なのかよくわからず。はたまた走る場面の場面切り替えしのせわしないカッティングに走りが軽く感じました。
見終えた後思ったのが、本作のカラフルの色づけのくだりにいくまでの台詞が急すぎというのと、
「別に死ぬ設定いらなくねぇ?」
という原作をねじ曲げた注文をつけたくなる気持ちが浮かびました。
「普通の中学生の生活でいいじゃんね?」と思います。
それは、本作の「死」「セックス、不倫」と主人公の思い込み、悩み、怒りが
浅い感じ。
急な気持ちの切り返しに全く理解出来なかったというのがずーっとみてて思ってました。
なんで母に今蘇った中学生が、あんなにあたるかが?わからない。
「前世の記憶ないんちゃうの?」とか?
主人公に全然設定、気持ち変化、それにのる原演出に私のここ心は、ドンドンはなれていく感じでした。
勿論本作のテーマに「対立」を最小限に抑えながらも最後に家族内対立を見せるのですが、あまりにもあっさり。
だけど浮き立つ食、やさしさ、風景はいろどり豊かなカラフル。
それと主人公の意中の彼女の立場を受け止めるカラフルの定義の場面
私は彼女が絵をなんで滅茶苦茶に破壊しないのか?
かえってヤキモキします。そうしてしまう涙の理由もわかりますが、その受け止め方もなんかなぁ、、、納得いきません。
そしてカラフルで良いいわれてもなぁ、そんな色に主人公魅力されてたんかなぁと。
観客は冒頭から魅力されるように飾られた表現タケド、、伝わらず。
あと食べるシーンこの次に美味しいとか言うんだろうなぁ的な先読みもできたのが残念。
と、かなり不満を書いてきましたが、
素晴らしいシーンも沢山あるんです、
母を拒絶するシーンの四カットばかしのカッティング
人間の怒る衝動の脳内イメージのようなカットが表現されます
それから声優さん、
アッキーナこと南明奈の柔らかさ
全然終始きづかなかった宮崎あおいさんの素晴らしいたどたどしさ
あと途中挟まれた抜群な合唱の挿入 この表現は素晴らしいリアリティです。
私自身、親との事、進路、中学生の時の事を鑑賞中想起しました。
素晴らしかったんです。
ですが、
あえて私は本作、
もっとカラフルを塗ったくるくらい、デタッチメントな感情のやりとりでなくて、
バンバン対立、言い争いするカラフルさが欲しかったという大きな思いにかられました。
原監督のカラフルをもっと色を塗りたくる色彩、いろどりのドラマを見せて欲しいっ原監督と思いました。
疑問符を抱きながら?鑑賞を終えたというのが素直な印象です。ひねくれてますが、率直です。
黒い涙でわなく黒いキャンパスの後のドラマ、後のカラフルこそ見たいと思うのでした。
本作のカラフルは、優しすぎるような気がします、あわなかったんでしょう。
私の思いはそんな感じですが、、、
原監督が魅せる
カラフルなある中学の見つめ直す学校周辺
カラフルな日常を是非体験してみてわいかがでしょうか?