pika

血のpikaのレビュー・感想・評価

(1989年製作の映画)
5.0
めちゃくちゃすんごい!見終わって思わずもう一度頭っから見てしまった。
シーンが飛ぶ飛ぶ、最初話について行けずキャラクターたちが何を考え、何をしているのかが読み取れずストーリーや展開に全神経を集中しているのだけれど、そんな思考をアッサリと破壊してしまう映像の凄さ!!!!

よくわからないから適当な例えで言うと、カメラマンのワールドカップ各国代表写真展!のようなショットの羅列、ひとつひとつがハンパじゃない幽玄さで、ボーッと見てるだけでも大満足できる画力というか、それぞれ切り離しても酔える美しさ。
美し過ぎて思考回路停止、目と心が奪われた。すんごい!

そんな映像と飛ぶシーンの隙間にある空白の中に何だかジワジワと、兄と弟と兄の恋人が父という存在を軸に人生の岐路に立ち、何かを求めては決心するような意味深〜い「人生」と言うものが浮かび上がってくる。
違うかもしれないし今はまだ自分の中でシックリとこれだ!というものがまとまらない。まとまらないからこそ面白い。二度三度と繰り返し見ることでさらにさらに奥行きが増す凄味があった。
ぶったまげ!な映像の洪水が瞼に焼きついて寝れそうにない!!
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