TAK44マグナム

吸血怪獣ヒルゴンの猛襲のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

吸血怪獣ヒルゴンの猛襲(1959年製作の映画)
2.0
ヒルゴン(笑)


ロジャー・コーマン製作によるモンスターパニック映画。
放射能で巨大化したらしいヒルが、沼に人を引きずりこんで襲うお話。
59年の作品なのでモノクロ。
演出がかったるく、ひたすらヌルい。
つまらないかと問われれば古き良きB級モンスター映画で微笑ましくもあるのですが、ただただ退屈です(苦笑)
監督は「怪奇!吸血人間スネーク」のバーナード・L・コワルスキー。
吸血好きなんだろうか?
吸血人間スネークは普通のヘビだったけど!


どっかの田舎の沼で人が行方不明になる。
それは何か巨大な生物の仕業であるらしかった。
漢字がかかれた着物?を着たりしている酒場の奥さんが不倫したり、旦那にライフルで脅かされたりしているうちに不倫相手ともども沼に引きずり込まれてしまう。
パニックになる旦那。
警察は当然のごとく旦那を疑うが、動物保護のためにやってきた役人とその恋人、そして恋人の父親である博士は巨大化したヒルが沼にいる証拠を探していた。
やがて沼でダイナマイトをブッ放すと、異様な姿をした巨大ヒルが姿を現すのであった。


黒いゴミ袋をかぶったような巨大ヒルの造形からして哀しくなってしまうチープさに全く胸はときめませんけれど、子供の頃に読んでいた本に載っていた謎すぎる怪獣ヒルゴンについに会えましたよ。
アマプラさん、ありがとう!
まぁ、一生会わなくても差し支えなかったような気もするけれどスッキリしました。
しかしこういった作品の常なのか(?)、アマプラの自動翻訳が笑っちゃうほど酷い。
主人公が女言葉になっていたり、その恋人がべらんべえ調だったり、もう支離滅裂な字幕がカオス。
それが一番楽しめた要素だったのが切ない!
映画の内容、関係ないし(汗)

尺は1時間ちょいですが、とにかく長く感じました。退屈なドラマが続き、ヒルゴンがぜんぜん活躍しないので時間が先へと進んでくれません。
主人公がボートで沼をまわっても何も発見できない場面などに尺を使いすぎ。
本当にたいして意味がない。

ヒルゴンは沼の底にポッカリとあいた空間に犠牲者を生きたまま「保管」、気が向くとチューチューと生き血を吸いにやってきます。
ここで人々が吸血される場面は唯一、キモくて「ウギギギギーーー!」となりました。
ピーター・ジャクソン版「キングコング」の巨大昆虫に一行が襲われる場面に(ほんの少し)雰囲気が似ているといったら多分言い過ぎですね(汗)
ヒルに吸血されると割と血が出るんですが、このサイズに吸われたらそれこそスプラッターな筈。
実はリメイク版もあるんですよね。
観ていないのですが、ちゃんとオリジナル版を超えてスプラッターしてくれているのでしょうか?

ヤマヒルには何度か血を吸われたことがありますが確かに嫌でした。
なので、あんなキモいヒルがデカくなって襲ってくるアイデア自体はよろしいでしょう。
しかし、いかんせん古風な展開にダレてしまったのでした・・・。


もう少しヒルゴンの見せ場が多ければなと思います。
でもいきなり登場はするわけで、この頃のモンスターパニックものにしてはサービス精神があったのかもしれませんね。


アマゾンプライムビデオにて