山岡

キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!の山岡のレビュー・感想・評価

4.9
大傑作!!

ウォーターゲート事件を暴いたディープスロートの正体が、お気楽な女子高生だった!?というコメディ映画なのだが、元ネタになっているのが1970年代ポリティカルサスペンスの名作「大統領の陰謀」。あの映画を見た人なら抱腹絶倒のキレキレのパロディの乱れ打ち。

ウォーターゲート事件を追う記者達が所属するワシントンポストのオフィスを完全に再現しているばかりか、あの有名な電話の長回しシーンへのオマージュも見ることができる。

しかも「ヴァージン・スーサイズ」と同年の公開ということで、キルスティン・ダンストの絶頂期をパッケージングしており、ガーリーカルチャーの文脈で見ても、とても重要な作品である。


惜しいポイントが一点。
キルスティン・ダンストたちが大統領の陰謀に気づいた上で、復讐を企てるという流れの所為で、「歴史的なスクープの立役者は能天気な女子高生だった!」というギャグが少し薄まっているように感じられた。


とはいえ、全体的にスムーズなストーリー展開でとても見やすいコメディ映画。
『大統領の陰謀』を見た人は必ずチェックを!!
山岡

山岡