山岡

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼の山岡のネタバレレビュー・内容・結末

1.3

このレビューはネタバレを含みます

白石麻衣演じるヒロインがフリーwifiへのアクセスをきっかけにスマホをハッキングされる話と謎のハッカーMを巡る騒動の二本軸のストーリー。

正直、前作以上にやばい作品だと思う。

まず、白石麻衣のキャラクターの行動に一貫性がなく、支離滅裂で何を考えているのか本当に意味不明。そして、不正アクセスされる入り口こそ前作と違えど、被害内容は似たり寄ったりで全く新鮮味がない。

ハッカーM騒動についてはもっと酷い。まず、序盤のMという存在が確立していない中でJK16というさらに謎のキャラクターを登場させて観客を混乱させてくる。さらに前作の犯人である浦野を『デスノート』のLとよく似た造形のキャラクターとし、さらに『羊たちの沈黙』をなぞったような筋書きが展開されるが、これが本当に安易かつチープで、見ていて本当に恥ずかしくなる。

ラストでは白石麻衣を追っていた怪しい男が警察官だということ、実は彼女が追われる原因となったのは千葉雄大が白石麻衣の家で警察のサーバーにアクセスしたことが明らかになる。この件について千葉雄大が警察からも白石麻衣からも咎められないのはとても違和感がある。さらに、千葉雄大の父親が元公安で任務中に殉職した刑事だということも明かされるが、これは前作ラストで明かされる北川景子の正体と同じく完全に蛇足である。

唯一、僕がこの映画で気に入ったのはわかりやすいUIだったり、音声読み上げ機能があるダークウェブ描写。この可愛いらしい世界観のダークウェブこそがこの映画の最大の魅力だと思う。
山岡

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