TAK44マグナム

トロン:レガシーのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

トロン:レガシー(2010年製作の映画)
4.6
ディズニーが贈る、デジタルSFアクション大作。 

前作の「トロン」は子供の頃に観たけれど、もう詳細は忘れてしまいました。だけど、ライトサイクルなんかは忘れようとしても忘れられない衝撃でした。 

そんな衝撃的なCGショックが、さらなるビッグバンをおこすべく帰ってきたのが続編である本作「トロン:レガシー」。 

お話は至ってシンプルなんだけど、プログラムの擬人化や視覚化、SFとしてのデジタルなワールド、ギミックなどが理解できないと、途中でわけがわからなくなって眠くなってしまうかもしれません。 
観る人を選ぶ映画だと言えます。 
「マトリックス」と似ていますが、あれより全然シンプルで超分かりやすいんですがね・・・。 

とはいえ、そんなストーリーやら何やらを評価するような映画じゃありません。 
これは、ただただ、目の前に広がる異空間、そしてそこで行われるバトル、使われているマシンやデバイスの驚異的な映像表現に驚き、感嘆するべき映画なのです。 
20年以上の年月を経て、いきつくところまで行き着いたCG技術が、ディスクバトルやライトサイクルバトルを生まれ変わらせ、観ているこちら側は、まさに驚きっぱなしで思考停止状態。 
グリッドに侵入したとたんに、それまでの2D映像から3D映像に切替る演出からして、本作は3D視聴が大前提です。 
そうしたことから、3Dも加えての、超絶的な映像革命を体感できます。 
確かに飛びだし感を感じるようなカットは少ないのですが、光等のエフェクトが常に前面に加工してあるため、立体的な空間をちゃんと感じられるようになっています。 


ダフト・パンク(ちらっと本人たちが登場しています)の音楽も未来的で、本当に良く映像にマッチしていて格好いいですね。 

音楽でいえば、序盤で、ジャーニーがドーンと流れるところなんかは、もう涙が出そうになりました(苦笑 )。
最高ですねえ! 


とにもかくにも映像と音楽が究極的に素晴らしいです! 

ジェフ・ブリッジスの若い顔がCG製っていうのも、洗練された無機質なCGと、生なましさを表現する有機的な技術が同居していて、すごいと思いました。これも素晴らしい! 
あと、エンドロールが個人的にツボにはまってしまうぐらいのクールさで、何度もそこだけ再生しちゃったぐらいです。 


ひとつだけ疑問だったのは、クレオがポータルから現実へ出ると、プログラムのはずだったのに生身の肉体を得ていることです。 
ここだけが不思議で仕方なかったんですが、やはりアイソーだったからなんでしょうか?奇跡の存在だったらしいし・・・。 


賛否両論だろうし、万人受けするかといったら微妙・・・というのも分かりますが、とにかくクールな映像に浸りたいなら、これ以上の映画はないと思うので、超オススメします。 

ワイヤーフレームの格好良さが分かるイイ大人な人、何が何でもピカピカ光っているのが好きなイイ大人にも120%オススメです! 


セルブルーレイ3Dにて