松岡茉優

アングスト/不安の松岡茉優のレビュー・感想・評価

アングスト/不安(1983年製作の映画)
4.4
あまりに周りが絶賛しているから期待値高めで観たけど凄かった。これは傑作。自分の過去を勝手に他人に重ねて、快楽の為に殺しを続けるのがまず理解不能。丁寧に殺人の動機や自分の過去を語り、殺しを正当化する。謎にドキュメンタリータッチなカメラワークも含め、サイコキラーにここまで「寄り添った」映画は珍しいと思うし、だからこそ世界各国で上映禁止になったのではないか?
家の中という安心が保障された空間に勝手に入り込み、好き放題する不快感。知恵遅れの息子が侵入した殺人鬼のことを「パパ」という所とそいつが乗っている車椅子をひっくり返す所で死ぬほど笑った。あと、車で事故ったときに周りの奴らに囲まれてパニックになるところも最高。犬に対しては優しかったのも良かったし、快楽の対象以外には興味を示さない極端さが逆に不気味でもあった。
松岡茉優

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