エリオット

10番街の殺人のエリオットのレビュー・感想・評価

10番街の殺人(1971年製作の映画)
4.4
リチャード・フライシャー③

久しぶりにTSUTAYAに行ったら発掘良品で本作品を置いていたのでびっくりして早速借りて観た。

ロンドンのプリントン10番地で実際に起こった連続殺人事件を基になんと事件の発生現場と同じ場所でロケを行って撮ったらしい。

こういう素材にはフライシャーのスピーディで淡々としたタッチがぴったり合う。

「ガンジー」等の監督としても有名なサー・リチャード・アッテンボローがその外見や表情、目つきなどで、屍姦好きの変態連続殺人鬼をこれ以上ないくらい気持ち悪く演じている。

妻を殺され、おまけに濡れ衣まで着せられる若い間借り人にはジョン・ハート。
教育が不足して読み書きができないこともあって、どんどん犯人に仕立て上げられていく様をうまく演じており、その過程は非常に怖い。

ロンドンのどんよりした曇り空と相まって冒頭からからラストまで圧倒的に陰鬱な雰囲気が漂う映画でした。
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