ほーく

6IXTYNIN9 シックスティナインのほーくのレビュー・感想・評価

3.8
蔵出しレビュー。
時は、2001年3月13日

【異国情緒】

邦題「シックスティナイン」
原題「6ixtynin9」
2001/3/13@シネマ・クレール

評者 ほーく
評価 4
ひとこと タイ風タランティーノ味、コーエン兄弟和えはいかが?
<コメント>
 いやあ、笑わせてもらったよ、こりゃ。まんまタランティーノだよ。ヒステリックな展開、シニカルな笑い、線対称な構図。そして、連鎖的に悪化する状況。分かっててやっているとしか思えん(笑)。
 ついでに言うと、シンプルな脚本を徐々にダークに盛り上げていくところと、エンディングがクールダウンするようにフェードアウトするところなんかは、コーエン兄弟の影を見るがそれはいかがか?
 で、ただのパクリで終わらないいい点は、微妙なテンポの遅さ。タランティーノの猥雑とまでいえるハイテンションはここにはない。といって、もたもたしているわけではない。この微妙なスローテンポがツボにはまったとしか思えない。
 キャスティングも異国人の我々が見てもにやりとできるような配置で絶妙。ヒロインのトゥムの豊かな表情も実にいい。そのトゥムを心配するじいさんがこれまたいい味だしてるし、階下の住人も万国型ステレオタイプで笑わせる。
 ほんとにまあ、世界にはいろんな映画があるでよ。
ほーく

ほーく