Roca

蛇の卵のRocaのネタバレレビュー・内容・結末

蛇の卵(1977年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

1922年、第一次大戦敗北で厳しい不況下にあるベルリンが舞台。
ユダヤ系アメリカ人の青年の兄が自殺し、知人が謎の死を遂げる。
青年は警察の容疑を受けるが釈放される。

謎の死の原因はある程度想像がついてくる。
面白かったのは、ナチズムの台頭を予見させるラストだ。
”貧困にあえぐ中から新しいパワーが生まれる。人間は性善説に立つのではなく、新たな犠牲を求める。”
続く犯人の台詞には、ヒトラーの優生政策につながる理念があった。

中盤の教会での懺悔シーンが印象的。
祈る女性に牧師の言葉がベルイマンらしいというのか、苦笑した。
”救いを求めても神は遠くにいて祈りは届かない。だから人間同士…”
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