Roca

滑走路のRocaのレビュー・感想・評価

滑走路(2020年製作の映画)
3.9
厚生労働省官僚・鷹野はある非正規雇用の自殺について調べる。その男は中学の同級生・隼介だった。なぜ自殺をしたのか。
切り絵作家・翠は自分自身で決められない夫と暮らしている。
3人は中学校の同級生だった。

現在と中学校時代を3つの時間軸が交差する。
中学校時代のいじめが酷い。
中盤意外な展開を見せるあたりから作品に引き込まれる。
自殺の原因を明確にせず、観る者は考えを巡らせる。
隼介の母親と鷹野のやり取りが良かった。亡くなった者をこれから先も忘れない友人たちがいることを思うと、心が温まる。

エンドロールの萩原慎一郎さんの歌
「きみのため用意されたる滑走路きみは翼を手にすればいい」
少数意見だろうが、 ” 滑走路はきみにだけ用意されているんだよ”と優しく微笑んで言われている気がし、半分悲しくなった。
Roca

Roca