おけい

ロッキー5/最後のドラマのおけいのレビュー・感想・評価

ロッキー5/最後のドラマ(1990年製作の映画)
3.8
『ロッキー5 最後のドラマ』というタイトルだけに完全に人間ドラマでした。

富と名声を得たいわゆる成功者であるロッキーが本作では財産を失いドン底に落ちてしまいます。人生まさに山あり谷あり。

ドン底と言っても、ロッキーの1でボロアパートに住んでたり食べて行けなくて取り立て屋をやっていた時に比べるとマシだよね。それなりの家はあるし、家族は愛で結ばれてるし、ミッキーの残したジムも経営できるし。ただ、人は一度味わった生活を諦めることが難しい生き物なんだ…

そういう意味では、エイドリアンはロッキーの身体を第一に考える良き妻である。裕福じゃなくてもロッキーがいればいいとキッパリ元の生活を捨てられる人。ロッキーは幸せ者だと思う。たくさんの映画を観てきた中で、やはり私の理想の夫婦像はロッキー&エイドリアンなのである。

ドラゴとの戦いの後からストーリーは続いているが帰国すると息子がめっちゃ大きくなってて、時間軸がおかしくなってる。息子のセイジスタローンを出演させるためには仕方ないが、少々残念ではあった。

引退を表明したロッキーは弟子を育てることに自分を重ねて、生きがいを見出していくが、弟子があまりにアホだったので、まんまと悪徳プロデューサーに騙されて、簡単にロッキーを裏切るあたりがゲスい。弟子が試合に勝ったインタビューシーンをTV中継で見ていたロッキー。あの時のロッキーの顔…辛いけど名演技でした。けどロッキーの人気が高く国民的に愛されてるとこが救いなのと、ロッキースタイル(黒革ジャケットと帽子姿)が見れて嬉しい。

ラストはストリートファイトで馬鹿弟子を打ちのめすロッキー。もっとハートのあるいい弟子に巡り合ってほしいと心から思うよね。
おけい

おけい