緑雨

山椒大夫の緑雨のレビュー・感想・評価

山椒大夫(1954年製作の映画)
4.8
溝口&宮川コンビによる至高の映像芸術。最初から最後まで、全てのカットが決まっている。絵を眺めているだけで飽きない。

屋外シーンでの、宮川お得意の光と陰の表現。母と兄妹が引き裂かれる場面や、厨子王が関白に直訴する場面での扇情的なダイナミズム。玉木が海に嘆きながら強風にあおられるシーンだとか、安寿が入水に向かった後無人のまま開いたり閉まったりする木戸だとか、演出も抜群に効いている。

山椒大夫の荘園も壮観。
緑雨

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