ヤマト

娼婦ケティのヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

娼婦ケティ(1976年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 不屈の精神、成り上がり物語 】

 まるでごく普通の生活にをカメラで撮影しているかのような臨場感。いや、“普通”ではなかったな。換言するならば、人間というものをありのままに観だ気がする。いいところも、そうでないところも。
 当時はとにかく、食べるために必死。それは今の時代とは比にならない(すくなくとも我が国とはそう)。いかにして“普通の生活”を手にするかが大きな問題だった。
 そのためには、美や性を売ることも厭わない。なんだってやる。ひとりの女性の強さを観た。多分最後の最後に念願の幸せを手に入れられたのは、先天的な美しさだけではないはずだ。
 虐げられても、馬鹿にされても、屈辱を味わっても、自分が求める幸せに歩みを止めなかったからではないだろうか。

 念のためこれは実話である。どこか趣深い音楽が物語にマッチしていてよかった。
ヤマト

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