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裏切りのサーカスのlaszloのレビュー・感想・評価

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)
4.0
2011年 英仏独合作
監督 トーマスアルフレッドソン

英国情報部サーカスに潜む二重スパイを暴く物語です サーカスはさしずめmi6と言ったところでしょうか mi6といえば思い出すのはoo7ですがこちらは派手なアクション物ではなくて情報戦や心理戦が淡々と描かれます
※2021.11.20 追記 サーカスは正にmi6のことだったようです

淡々としている割に情報量が多過ぎて油断していると置いて行かれます いろんな作戦が展開されますし 登場人物も多いので知らない顔と名前は覚えておかないといけません 全ての人物が複雑に絡み合っているのに大事なシーンが短かったり引いた画面だったり暗かったりでひと時も油断出来ません 時間軸も行ったり来たりします 並行して恋愛物語も進行しますがスパイ同士のロマンスあり浮気あり同性愛ありと中々盛んです

終わってみれば結局あれがそうでこうなったのかと思いますがせめてもう1度ぐらい観ないと頭の中が整理出来ない感じです
面白かったのですが“ここが面白かった!“とは言い切れない自分の頭の情報処理量の少なさが悩ましい作品でした

2021.11.20 追記
2021.11.16 2回目鑑賞
結果が分かって観てみるとよく出来てるなと言う感想です時系列もだんだん分かって来ました
それでもまだ細かい描写で良く分からないところがあります
もう一度観てみます

2021.11.18 3回目鑑賞
分かりずらいシーンを注意深く観て見ますがそれでも良く分かりません登場人物の顔と名前はすっかり覚えましたので新たに気付くシーンもあります
普段はあまりやらないのですが一時停止や巻き戻し再生をして誰が何をしているのか更に注意深く鑑賞 と言うより観察
3回目の鑑賞で分かったことは複数回に匹敵するボリュームです
頭の中で色々と整理出来てきました
そう言うことが分かって鑑賞して行くとクライマックスの緊張感が更に高まります
前提が分かって来ると脚本の秀逸さが際立ってきます

何故こんなに分かりずらいのか?
ジョンルカレによる1977年の「スクールボーイ閣下“1979年の“スマイリーズピープル“と併せて三部作となった1974年に発表されたスパイ小説“ティンカー テイラー ソルジャー スパイ“は米英両国でともにベストセラーだったようです
1979年にドラマ化2009年にも再度ドラマ化すると言う人気シリーズ
他にラジオドラマ化もあり多くの人が知っているストーリーだったようです
なのでストーリーや犯人について観る人がある程度知っているのが前提だったのではないでしょうか
分かりやすく観せるよりいかにもスパイ映画らしく謎や陰謀の雰囲気がプンプン匂う作品に仕立て上げたかったのでしょう
ある程度みんな知ってるんだから今更細かい説明はしませんよそんなことしてたら面白くなくなってしまうからと言う感じで創ったのではないでしょうか
一見(いちげん)さんは置いてけぼりです

2021.11.19 4回目鑑賞
理解も深まったところで評点も上げました

2021.11.23 追記
マザーグース counting cherry stone
Tinker(鋳掛屋)
, Tailor(仕立屋),Soldier(兵士)
, Sailor(水兵),Rich Man(金持ち)
, Poor Man(貧乏人)
,Beggar Man(乞食), Thief(泥棒)

鋳掛屋は町中や村々を呼び巡り、声をかけられたら仕事をした。道具箱のなかにふいごを持参しているのが普通であった。融点の低い鋳鉄で鋳造された当時の鍋・釜の穴やひび割れを直すために鋳鉄片を溶融しうるだけの熱量は、携帯できる程度の簡易な装備でも確保しえたのである。

語源は金属を「鋳て」(溶かして)「かける」から「いかけや」である。

一方、英語のtinkerは『いじくり廻す』の意味を持ち、ハンダ付けで同じく鍋釜の修理をしていた鋳掛屋を指すが、語源はtin(錫、錫鍍金鉄板・ブリキ)ではなく、日本同様に呼び巡る際に、鍋釜を叩いて鳴らす擬音のtink(中国英語で『チリンチリン』の意)である。
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