ドント

ファイナルバトル・オブ・ロストアイランドのドントのレビュー・感想・評価

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 2010年。巨大企業が生物兵器実験「テスト48」を行っていた孤島。そこからの連絡が途絶えたことを受けて兵士や科学者、医師らが上陸するが、そこには黒雲の如く襲い来る生命体が! しかもこいつは感染する! 彼らは生きてここを出られるのか……?
 予告編で見た「黒い雲がうねるように襲ってくる」シーンが超かっこよいので借りた。邦題は当時かなり流行してた洋ドラに乗っかったひどいもので、原題は「ダーク・アイランド」……まぁこれもどうなのかな……。それはさておき随所に安っぽさを刻印しつつ、演出とか撮影とかでカバーする気があまりなく、「こいつの過去編とか要るのかな……」「えっ科学シーンもっかいやるの……」とか不満は多々出てくる。
 けどやっぱり「黒い雲がうねるように襲ってくる」シーンは超かっこよく、あとアジア系の俳優ふたりがアクションをやっていてこれもなかなかよく、とっつかれた人が黒い汁を出すのも禍々しくてグッド。ついでに終盤に「フハハ俺は力を手に入れたぞ」となる奴のかなり強いけどどうにかしたら勝てそうな様子も具合よろしく、その決着のつけ方は大層ひどいものでしたが、こらへんの長所でもって「まぁ、見所はあるから、いいんじゃないかな……」的な気持ちになれた。
 この「黒雲のような怪物」、いわば『ブロブ』の気体版みたいなやつ、ビジュアルはイカしてるし応用が効きそうなので、この映画で雑に使って終わらせるにはいかにも勿体ない。どっか別の映画で、もっと上手く使えばよいのではないかと思う。大丈夫大丈夫、こういう界隈はそういうのよくあることだから。やっていきましょう。なんなら日本で撮りましょうよ。
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