ガブXスカイウォーカー

ヒーローインタビューのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ヒーローインタビュー(1994年製作の映画)
3.9
鈴木保奈美はまだ28歳でありながら、貫禄さえ感じるほどの主役ぶり。
真田広之は当時一途な役が多かったが、今作ではずうずうしくてバクチ好きで女癖の悪いダメ男を熱演(でもちょっと痛々しい)。他にも武田鉄矢、いしだ壱成、安達祐実、江口洋介、岸谷五朗、武田真治、寺脇康文などなどトレンディドラマ(死語)などで活躍した売れっ子が大挙して出演(登場人物全員がステレオタイプで痛い奴ばっかだけど、後半ではいい人に変身するのはお約束)。現在も第一線で活躍している者が多いのには驚かされる。
ストーリーはバツイチ野球選手の真田広之と新聞社で浮いている才女、鈴木保奈美が最初はケンカしているけど次第に惹かれあっていくと言うありがちな展開。しかし、ダメ男、真田が鈴木の言葉に一念発起したり、クライマックスで鈴木が婚約者を振り、ヘリで成田空港から真田のいる神宮球場へ向かう姿はかなり強引すぎるが感動さえ呼ぶ。この強引さが本作の最大の魅力であろう(余談だが、月刊ドラマ1992年2月号に掲載された野島伸司の脚本はもっと地味だった。その後、発掘されて山崎淳也が改訂したのか?)。まさに古き良き時代の恋愛娯楽映画だ。
今作の製作、上映はバブル崩壊後の1994年であるが、脚本、演出、映像、音楽(CHAGE and ASKA!)、主演者など全てがバブル感たっぷり。「バブルの夢よもう一度」という思いがこもっていたのであろうか?