超人的な法力をもって生まれ、美しく成長したテンテンは、行方を絶った父を捜すため、祖父・金おじいさんと旅に出る。
道中出逢った孤児たちとたどり着いた街では、おじいさんの持物だったフルメタルキョンシーが人々を襲い、金品を強奪する事件が続発していた。
『幽幻道士』シリーズの4作目。
1~3作目とは全く話の筋を断ち切った作品。
『幽幻道士4』は、前作と異なり台湾でも劇場公開されています。
前作が明るめの作風だった為か、再び1作目のホラー路線へ回帰したといえる。
…が、それもいささか中途半端な感じが伺える。
今作は、テンテンの誕生から大人までとはいかないけど、成長を描く。
本作はこれまでと違ってテンテンの成長がメインであり、他の子供達が悲しいくらいに空気と化している。
極端な話、居ても居なくてもあまりストーリーに関係が無い。
また、大人テンテン自体は悪くはないが、今までテンテン役を担っていた「シャドウ・リュウ」の出番が少なくなって魅力が半減。
リン・シャオロウも悪くはないんですが…。
出世作となった『新桃太郎』以降、ボーイッシュな役が続いていたリン・シャオロウにとって、実質初となるガーリーなキャラクターでしたし。
内容としては、最初から最後まで話が二転三転していって、そこそこ面白い。
また、後半のホテルのシーンからラストまでは息つく暇もにいくらいのハラハラドキドキアクションに目が離せないです。
ラストは暗いせいか見づらい戦闘であったが。
テンテンの出生時にまで遡るので、今で言うなら『幽幻道士』ビギニングみたいな展開。
だがすぐに大人になって、いきなり『幽幻道士』未来アフターみたいになってしまって時系列としては分かりにくい。
また、話的にキョンシーは全く必要としていないし、本当の敵は初めから魔王。
その魔王は始まりからして、「愚か者め~!」と言いまくり暴れまくるバイキングっぽい格好をした半裸のおっさんで、やっぱりキョンシーは関係無い。
前作から最早キョンシー映画ではなく、魔法使いのヒーローアクション映画だったけれど、今回もそれ。
正直、一度見ればいいかなってくらいです。
ちなみにジャッキー映画とかにも出演していた、エミリー・チュウも出ています。
当時の香港映画界でも大活躍を見せていた文句無しのスター女優でした。