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二重結婚者のtapes201のレビュー・感想・評価

二重結婚者(1953年製作の映画)
3.7
【2021/088】アイダ・ルピノ『二重結婚者』1953/DVD。傑作『ヒッチハイカー』に続くルピノ演出作。今作は本人がヒロインめいた感じ。プロットはまあ、会社共同経営している冷め切った関係の夫婦、旦那が出張先である女に出会い、お互いの孤独に共通項を見出し関係を深めていく、というまあ、不倫話なんすが、ここでは普通に結婚しちゃう、という、なんとも言えない話。今となってはなんだそれ、的な話だけど、そこに不妊/養子/出産/父の死と絡まってくる。当時のアメリカ社会ではある程度の衝撃であろうことは想像に難くない。旦那のロマンチシズム/ナルシズムが延々と綺麗なものとして描かれるのは辟易とするけど演出自体は非常に手堅く丁寧。所謂メロドラマなんすが、Leith Stevensの音楽始め、全ての演出がノワール的で非常に奇妙でトリッキーな感じ。しかし、肝は、本作脚本のコリアー・ヤング。この人の前妻がルピノで、後妻が本作本妻役のジョーン・フォンテイン(オリビア・デ・ハヴィランドの妹さん)、という、正にハリウッド・バビロン。旦那にアイダ・ルピノのこと「ネズミのような顔した女」とか言わせてるし。これを承知してみていくとラストがまあ、腑に落ちる、というか、あーあ、って感じ。サンセット大通りを少し思い出す。冒頭少し経ってからでてくる坂道の遠景、まあ、あれは、ハリウッド的クリシェ、みたいなもんで、「ここはシスコですよ!」という記号でしょう。これはクラシック・ムービー・コレクションで出てるから安価で買えるけど、コスミック出版の新しいやつにも入っていて、そちらの方が画質修正されていて見やすい。字幕はかなり意訳で、それは前者に軍配。#TheBigamist by #IdaLupino in 1953. #CollierYoung #JoanFontaine #ClassicHollywood #HollywoodBabylon #二重結婚者 #アイダルピノ #quarrantine #裏本郷自粛迷画劇場 #コロナ隠遁始末本郷編 #Cinema #映画 #裏本郷光影眩暈秘録 #1日1本オススメ映画 #instamovie
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