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サン・スーシの女
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『殺人』に投稿された感想・評価
Jeffreyの感想・評価
2021/02/16 17:07
2.8
「ロマン・ポランスキー短編全集」
冒頭、バイオリンを弾くポランスキー。暴力を振るうポランスキー。サイレント映画、奇想天外、滑稽な物語、殺人者、笑顔、パーティーを破壊せよ、タンスと2人の男、太った男と痩せた男、哺乳類。今、8つのエピソードが繰り広げられる…本作は監督ロマンポランスキーの初期の短編全集を詰め込んだDVDを購入して、どれも初鑑賞したが素晴らしい。全てで8つの物語が入っており、1番古くて57年から62年までのものが入っている。彼が50年代ポーランドの映画学校在籍時代から撮り始めた短編で、「戦場のピアニスト」がパルムドールを受賞して日本でも話題になって、紀伊国屋からDVD化されたんだと思われる。彼の今までに撮ってきた傑作映画のエッセンスを垣間見ることができ、戦争の拭えない記憶、男同士の奇妙なやりとり、不気味な部屋、不条理な暴力、ピアノ演奏といったものが、このドラマの中に入っている。何よりも嬉しいのが、ポランスキーがポーランドで監督している作品であることだ。そして音楽を務めたのはクシシュトフ・コメダである。彼と言えばスコリモフスキー監督の「早春」等でも活躍している。
ポランスキーの短編映画で「自転車」というのがあるのだが、それは未完成に終わり、見ることが叶わないのが非常に残念である。今回この短編集を見て、後に多くの傑作を生み出す彼のニューロティックの作品に取り入れられている要素がふんだんにあるなと思った。例で言うならば、ベケット的、不条理な場面だったりだ。でもさ、今回のこのDVDは凄いよ。だってクライテリオンが初長編の「水の中のナイフ」の特別版のボーナスディスクとして、フランスで撮った唯一の短編「太った男と痩せた男」を加えて発売していたが、日本ではメーカーの協力を得て、別権利だった同短編を加えた、そのボーナスディスクの内容を単品としてリリースしているんだから。という事は未完成に終わってしまった作品以外を、製作順に並べることに成功している。ちなみに2003年にフランスで初DVD化され、彼の貴重な原点に再評価が降り、発売されたとの事だが、2004年に英国映画である「反発」と「袋小路」のボックスセットの特典として、ポーランドでの短編7作が収められたが、「太った男と痩せた男」は除外されているから、この日本で発売されているDVDボックスはかなり貴重と言うことだ。
「殺人者」
本作は、1953年にクラクフの美術学校卒業し、54年にウーチの州立映画、テレビ、演劇学校で、後に演劇科を増設して入学し、5年間在籍したポランスキーが55年に同校の制作で短編(自転車)に取り組むも、ラボで他のフィルムと混ざってしまい、残念ながら未完となる。それに続いて取り組み、最初に完成させた短編が殺人者である。扉が開き、男が忍び込む。上半身裸で寝ている男を確認した侵入者は、ナイフで寝ている男を刺し殺す。1分半とあっという間だが、短編と言うよりはほんのー場面といった作品だ。なお、2人の出演者はクラスメイトであるが、無記名のため、誰かは不明(本人もそれについては語らない)らしい。撮影はニコラ・トドロフが当たっているようだ。
「笑顔」
本作は57年にポーランドで作られたポランスキーの約2分間による短編映画で、4コマ漫画の趣の独特のユーモアをたたえた作品として評価されているようだ。ウーチの州立映画での課題で撮った作品で、今回のテーマは笑い。ある男が、階段を降りる途中、小窓を覗き込む。すると、中では若い女性が裸で洗面所で髪をタオルで乾かしている。パジャマ姿の男が瓶を扉の前に置きに出てきたので、慌てて階段を降りるふりをするが、男が扉を閉めるや再び窓を覗くと、そこには先程のパジャマの男が口を目一杯の横に開いて歯を磨きながら窓に首を向ける。がっくりした男はさっさと階段を降りていくと言う感じで、3人の出演者はこれまた、無記名だが、窓を覗く男を演じたのはクラスメイトのニコラ・トドロフ(殺人者で撮影に取り組んだ人である)。そしてこの作品の撮影はヘンリィク・クハルスキと言って、アンジェイ・ワイダの「世代」にポランスキーとともに出演(ドイツ兵役だがクレジットなし)した人物である。この作品に続いて「天使たちが失墜するとき」の撮影も担当していた。なお、ポランスキーはこの押し付けられた題名が好きではなかったようで、この作品を見返すのが嫌だとの事だが、各国の翻訳題の意味する歯丸出しの笑顔がなんとも不気味でおかしいとのことだ。
「パーティーを破壊せよ」
本作はポーランドで、ロマン・ポランスキーが約8分間のモノクロで撮った57年の短編映画で、正装や仮装した学生たちが続々と来場するパーティー会場を舞台に、柵の外では、することもなくその光景を眺めている不良たちが写し出され、彼らは受付に入れてもらおうとするが、招待状がないため断られる。不良たちは柵を越えて乱入し、パーティーははちゃめちゃとなってお開きとなる。今でこそサッカー観戦を名目に暴れる連中として定着したフーリガン(チャーリー・ハナムとイライジャ・ウッド共演でフーリガンと言う英国映画がある)。しかし50年代のポーランドには戦後の社会情勢の悪化等によって行き場をなくした若者たちが暴徒と化すことが多かったそうだ。50年にPWSFを首席で卒業して、その後「パサジェルカ」(アートシアターギルド配給の作品で監督の事故死によって未完成の40分程度の映画)等の傑作を発表した当時のポーランド映画界の巨匠アンジェイ・ムンクは57年から母校でも教鞭を取るようになり、ポランスキーも彼に学んでいた事は有名だ。彼はムンクに自分が学年末パーティーでの騒動をモチーフにした映画にすることを伝えるが、彼はそれは感心しないと言ったそうだ。しかし、ポランスキーはウーチの学生たちを集めて学校の庭でパーティーを開催。そこにクラスメイトの撮影クルーを配置し、知り合いだった本当の街の不良たちを雇って騒ぎを起こさせたところを撮影。撮影後は、機材も破損し、けが人も続出し、学校から放校寸前となるほどの厳重注意を言い渡されたそうだ。なんともポランスキーらしい。
「タンスと二人の男」
本作はポランスキーがポーランドで1958年に監督したモノクロ映画の14分の短編映画で、一転して詩的かつ寓話的で明快な作品を撮りたいと言う気持ちになった彼が、学校の制作ながら、課題作とは違う、本格的な短編として取り組んだのが本作とのことだ。ブリュッセル万博の中で行われた実験映画祭に出品され、その見事な出来栄えによってブロンズ賞を受賞。ここでの評判の後、学生映画としてはポーランドで初めて劇場ロードショーにいたり、ポランスキーの記念碑的作品となる。2人の男がタンスを持って海から歩いてくる。2人はタンスを持ったままポーランドの街を歩き続ける。途中で美しい少女と出会い、楽しいひとときを過ごしたりするが、それもつかの間、不良の集団に絡まれて、2人は殴られ、タンスも傷物となる。2人は再び海岸に戻り、海の中へ帰っていく。このシュールな感覚は、ベケット的、イヨネスコ的と言われることがあるそうだ。パリ生まれながらポーランドで育ったポランスキーは成人後に初めてのパリ旅行で見た舞台が、現在もユシュット劇場で上映し続けているウジューヌ・イヨネスコ作(禿の女歌手)であった。以来ゴンブロヴィチ、シュルツわ、カフカといった作家のユーモアや不条理な部分に魅せられて行ったと言うのだ。
この作品で1番の注目はコメダのジャズ演奏による音楽であること言うまでもなく、スターリン政権下に堕落した音楽としてロシアのみならず東欧でも演奏を禁止されていたジャズだが、53年3月5日にスターリンが死去するや、次々と演奏されるようになったそうだ。コメダも55年に本格デビューするや、コンサートや音楽祭で人気を集めるようになり、演奏会を聴いて魅力されたポランスキーは学生による短編映画にもかかわらず、作曲を依頼したそうだ。これを承諾したコメダは、彼が率いるジャズセクステット(六重奏団)セクテーテ・コメディーによるマイルス・デイヴィス風即興演奏で、初めて映画音楽に挑戦した。以後、2人のコラボは68年までの作品に続くが、呪われた映画「ローズマリーの赤ちゃん」でゴールデングローブ賞候補となった際に訪れたハリウッドで事故にあい、昏睡状態となり帰国後に他界してしまっている。確か、本作の少女役はポランスキー夫人(59年から61年)となる女優のバルバラ・ラスである。
「灯り」
本作は59年にポーランドでポランスキーが監督した7分の白黒短編映画で、人形が所狭しと置かれた薄暗い店を捉え、灯の点いたランプが店内に落ちて人形たちに燃え移り、店は火に包まれると言うファースト・シーンが印象的で、不気味な雰囲気のシュールな映画になっている。監督本人はその出来に満足していないと語っているようだ。クレジットには監督以外は撮影と助監督のみ明記されている。撮影はこの作品だけが映画の仕事となったロマノフスキである。助監督のコステンコは「水の中のナイフ」の助監督でもある。その他にもスコリモフスキーの「バリエラ」「出発」の脚本家までいる。映画自体は7分とあっという間なので退屈せずに見れた。
「天使たちが失墜するとき」
本作は1959年にポーランドでロマン・ポランスキーが監督した21分のパートカラーのスタンダード短編映画で、今回購入したDVDの中では1番尺が長い映画であった。公衆トイレの受付をしている老女。彼女は若い頃に戦争で恋人を失っていた。戦場で爆撃を受けてなくなっていく若者たちの姿など、彼女の目には様々な思いが過ぎる。客が用を足して、使用料を渡しても、彼女は身動きもしない。そんな彼女のもとに、トイレの天窓を突き抜けて落ちてきたのはなんと天使の姿をしたかつての恋人だったと言う話で、ウーチの最終年の卒業制作として作られた作品である。トイレの受付をしている老女が見た不思議な光景についての新聞記事をもとにポランスキーがシナリオを書き上げ、老女役を演じたのは特殊メイクをした監督本人であるそうだ。カラー映像の空想シーンで自身の若かりし頃として登場する女性は当時の妻で離婚後バルバラ・ラスとして「二十歳の恋」のワイダ編、ファスビンダーの文芸大作「エフィ・ブリースト」などで活躍することになるクヴィァトコフスキである。
「太った男と痩せた男」
本作は、1961年にフランスでポランスキーが監督した、15分間のモノクロ短編映画で、物語は野原にたたずむ一軒家。家の外に椅子を置いてふんぞりかえっている太った男。彼は、痩せた小柄な男に怒鳴り散らしながらフルートやドラムの演奏や踊りなどの余興や食事の用意などをさせる。その家に置いてもらうため全てを受け入れていた小柄な男だが、堪忍袋の尾がキレ、彼の寝ている間にその場を逃げ出してしまうと言う話で、学校卒業し、俳優としてワイダの「夜の終わりに」(60)「サムソン」(61)、ムンクの「不運」(60)などに出演していたポランスキーだが、成人になって初めて生地であるパリに戻り、そこで映画を撮ったのがこの短編であるとのことだ。パリ在住中にイヨネスコ、ベケットといった不条理劇に刺激を受けて80年代になってベケット作の舞台で暴君にペット扱いされるラッキー役も演じているポランスキー。この映画での男たちは主縦関係は正にその世界であり、ポランスキーのベケットへの傾倒ぶりが伺える作品となっているそうだ。小柄な男を演じたのはポランスキーで、コミカルな芝居が非常に良かった。本作の音楽もコメダが担当している。
「哺乳類動物たち」
本作は1962年にポーランドでポランスキーがモノクロで監督した10分の映画で、雪の積もった湖の上で、ソリあそびをしている男たち。そうこうしている、全身を包帯で巻いて男に絡まれ格闘となる。その間にソリを紛失。仕方ないので雪の中を歩いて行く…と、なんてことない映画だが、再び"ゴドー待ちながら"風な男2人の奇妙な物語に回帰されている。最初の長編「水の中のナイフ」の撮影の前にポーランドで作ったポランスキー最後の短編映画である。主演は、お馴染みのクルバと後にスコリモフスキの「バリエラ」にも登場したゾウニェルキェヴィツカである。それから数年後にシャロン・テートが妊娠8ヶ月半でチャールズ・マンソンたちに惨殺される事件が起こり、「ローズマリーの赤ちゃん」での悪魔的儀式を描いたためでここまで悲惨になったのである。詳しくは小説ヘルタースケルターを読むと色々とわかるだろう。
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ヒロの感想・評価
2016/06/30 23:24
1.5
ハットにロングコートで杖をついた殺し屋がある男の部屋に入ってきます。そして折りたたみナイフを取り出し、心臓をひとつき………男は絶命。殺し屋が部屋を出て行く。はい、それだけです笑。
この殺し屋がインド映画の『女神は二度微笑む』のデブの眼鏡にめちゃ似てる。はい以上になります笑。
2016-146
#ヒロ短編
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2
まぁの感想・評価
2019/02/15 17:28
2.8
怖い‼︎
男性の「叫び声」が…聴こえてくるようだった…
殺人犯の…最後の「表情」
…気味が悪い…
サイコパスかも…
無声&モノクロ…
だから…
「色々な音」を想像しちゃう…
YouTubeにて鑑賞…☆
原題+1957で検索…♪
#youtube
#短編
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上映時間:
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サン・スーシの女
上映日:
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監督
ジャック・ルーフィオ
脚本
ジャック・ルーフィオ
出演者
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