イスケ

ベン・ハーのイスケのネタバレレビュー・内容・結末

ベン・ハー(1959年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

CGが無い時代の本気のスペクタクルはヤバい。
戦車競走なんて、「どうやって撮ってんの?」の連続。

212分という長さは全く感じない傑作だったな。

奴隷たちが舟を漕ぐシーンや戦車競走入場のシーン等で、「ここにそんなに尺使う!?」と言いたくなるほどの贅沢な尺使い。
今の映画じゃ考えられないけど、そういうところも含めて基本的にずっと面白かった。

個人的に、結末を宗教にすべてかっさらわれた感が残り、そこが残念だったぐらい。
まさかの一瞬で病気治ってハッピーエンド。まるで夢オチ。
まぁ、想像以上にキリスト教のプロパガンダ映画だったので、これはしゃーないと捉えますよ。



親友同士のジュダとメッサラが再会する序盤のシーンにRRRみを感じたけど、いやいや、メッサラがクズすぎてラーマとは全く違いましたね。

キリスト教万歳なので、最後にジュダが赦す方向にいくのは分かっちゃいたんですが、やっぱり私のような者は「赦すんじゃねぇよ」とか思ってしまいまして……w

昨日までロッキーマラソンをしていて、彼は悪態ついてくるチンピラを無視せずにシメに戻ったり、ムカつくプロモーターを殴ったりしてくれたから尚更ね。



ローマの市民権を与えると言われても拒否したジュダ。
覇権側につくか、自身のアイデンティティを取るか。

イエスの考え方を受け入れたジュダは、このあと、やみくもにローマ全体を否定するばかりではなく、両方を取り入れた第三の選択をするのかなと想像します。
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