【もしも、特撮ヒーローや怪人達が全員"カンフーの達人"だったら?】
そんな疑問に応えてくれるのが1975年に公開されたこの香港映画!
『世界征服を企む悪の組織《氷河魔族》を、我らがヒーロー"インフラマン"がやっつける!』
お決まりストーリー全開な特撮ヒーロー作品だ!
ぱっと見だと、海外がプロパガンダ目的で作ったパチモンヒーローにしか見えないが、侮るなかれ。
この映画を制作したのは、70年代カンフー映画の第一人者であるあのショウブラザーズ!
何を隠そう、この映画の登場人物は
《"カンフー的な意味でめっちゃ強い!"》
主要人物のみならず、普段なら弱い筈のザコ戦闘員や防衛隊のモブまでもが、キレッキレで躍動感に満ちたカンフーを炸裂させるという異常事態!
その上、ヒーローや怪人クラスになると、相手のお構いなしに必殺技を放ちまくり、情け容赦のない強烈なコンボを無慈悲なまでに叩き込んでくるぞ!
その光景はさながら、格ゲーで喩えるなら"強キャラと狂キャラしかいない"世紀末!
素の格闘能力なら間違いなく特撮最凶クラスです。
一番のオススメキャラは中盤に登場する赤色の蜘蛛怪人!
怪人スーツのぎこちなさを全く感じさせない、すざましいカンフーさばきが必見だ!
鉄球ロケットパンチを撃ってくるロボット怪人もコミカルな動きが本当に面白い!
あと、物語終盤になると打ち切り漫画かと思えるほどに突き抜けていくのも見どころの一つかと。
だって90分しかないもんね。しょうがないね。
ストーリーのメッセージ性は全くない。
だってみんな伝えたいことそっちのけでバトルしかしてないんだもん!
ヒーローと怪人の生き生きとした姿に自ずと元気が湧いてくる珍品です!