【所詮はプロパガンダ映画】
(以下は16年前にロードショウ鑑賞直後に書いたレビューです。時間の経過を考慮の上でお読み下さい)
ガブリエル・レンジ監督作品。
2007年10月のある日、ブッシュ大統領が暗殺される――という設定で、暗殺とその後の展開をドキュメンタリー風に作った映画。
かなり悪趣味な作品と言えるが、最初のあたりはまあまあ面白かった。 特にブッシュ大統領の演説などのシーンは秀逸。しかしその後の展開となると、FBIの捜査や犯人とされた男、あとから現れた真犯人などなどの設定が安易で、つまり制作側の政治的意図が丸見えなので、要するにプロパガンダだったのね、で終わってしまうのである。
また側近のインタビューも、いつも同じ背景で同じ静寂さの中で行われ、しゃべりかたも整っているので、ドキュメンタリーらしい雑然たる臨場感が出ていない。残念でした。