キャッスルグレンギャリ

愛と憎しみの伝説のキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

愛と憎しみの伝説(1981年製作の映画)
4.1
DVDで鑑賞。バックステージ物が好きなのでVODに載るのを待っていたのですが、一向に上がらず、メルカリで購入しようやく鑑賞。ラジー賞総なめしたため、フェイ・ダナウェイのキャリアを台無しにしたようなブログ記事を見かけるので怖いもの見たさでもありました。
結論をいうとそんなことはありません。おフェイさんはその後映画、TVに出続けていますしね。ジョーン・クロフォードは生前「私を演じるのはフェイ・ダナウェイだけ。」と語っていたというとおり、メイクは完璧でした。
ジョーン・クロフォードはサイレント、トーキーを通じて活躍したスターの中のスター。今公開中の「バビロン」の主人公の一人リー・ラロイ(マーゴット・ロビー)がサイレントになり、フアンと社会が求める「キャラ」に変われず凋落するのとちょうど真逆、ジョーン・クロフォードは見事に淑女へ変身して活躍を続けたのです。養子を4人も得て、積極的に紹介、他のスターと違って良き母ぶりも積極的に公開したのでした。しかしその裏はほとんど狂気と言える教育熱心ぶり。それを描いたのが本作です。原作を書いた養女のクリスティーナは今も健在ですが、劇中誤って殺めてしまうのでは、と心配させるシーンがいくつもありました。
ペプシコーラ社長の夫亡き後、ペプシコーラの取締役を降ろされそうになるのを脅すともとれる弁舌まくし立て結局取締役として留任してしまう、ところは笑ってしまいました。
仲代達矢がインタビューで「あるひと曰く、世の中には男と女と女優がいる。」とはよく言ったもの。ジョーン・クロフォードは大女優であったことがよくわかりました。